パッシブデザイン

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「パッシブデザイン」
って聞き慣れない言葉だと思います。
Wikipediaにも、まだページがなかった。
パッシブってどういう意味かというと、
辞書で引くと「受身なさま」「受動的」
つまり、アクティブの反対語って事ですね。
でこの「パッシブ」に「デザイン」がくっつくと、
「受け身なデザイン」って事になって
更に、意味分かりませんよね。
建築の世界で説明すると、
太陽光や、風、雨、地中熱など、自然界にもともと存在するエネルギーを
日々の暮らしに活用できるように考えられた設計が
パッシブデザインってことです。
$名前のない家[中村ハウジング企画室/溝延達也のブログ]
パッシブデザインって言葉は新しいけど、
な~んだ。昔から日本人が実践していたことじゃん。
って思った方、実はそうなんです。
誰もが手に入れることのできる自然のエネルギーを最大限に活かして、
どうやったら快適に過ごせるかっていう事を考えてきた事が
パッシブデザインのベースになってるんです。
今回の震災によって、エネルギーの考え方・使い方は
今後、間違いなく変わってくると思います。
今流行の太陽光発電と、蓄電技術の発達。
さらに進んで家庭でも風力発電、雨水利用や、地中熱の利用。
地中熱に関しては、宇都宮ではクラフトワークさんがいち速く取り組んでます。
雨水利用に関しては、先日参加した「住まいの環境デザイン・アワード」の
グランプリ作品が雨水利用を取り入れてました。
とここまでは、エネルギーの話で
暮らし方自体も変わってくるんじゃないかなと思う。
夏はエアコン使わなくても済むように、できるだけ自然の風を取り入れる。
でも、冬は室内の熱をなるべく逃さないように閉じ込める。
その為には、その建物が建つ場所独特の風の通り道なんかも頭に入れて、
窓の位置を計画したり、庇をうんと伸ばしたり。
地域や敷地によって条件は様々で、
何がベストなのかを導き出すのが
すごく大変になってくると思うので、
これまで様々な建築家の先生が実践してきた事や、
頭の中に詰まってる知恵のデーターベースが
欲しくなってきますねぇ。
$名前のない家[中村ハウジング企画室/溝延達也のブログ]
パッシブは「受け身」なんだけど、
自然エネルギーを積極的に利用するっていう点をみると
むしろ「積極的」なデザインなのでした。
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